カズアの備忘録

自分専用の備忘録ですので拙い点もございますが、ご容赦くだされ

野良猫に噛まれた31歳浅草の夜

野良猫に噛まれた日は、土曜日で
その日、俺は夕方から友人達と浅草のホッピー通りで
飲んで食べていました。

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お酒も進み
酔っ払っていい気分になった俺は
夜10時くらいに
友達達と浅草駅前で別れて

明日も休みだから
急いで帰る必要もないから
という考えも働き
徒歩で自宅を目指すことに(距離は6kmくらい)

浅草を出て自宅方向に歩を進め
隅田川を沿いを逆流して歩いていると
橋のたもとに一匹の猫が無防備に寝ていた。

犬派猫派と聞かれると
俺は猫派です。

そんな、猫派の酔っ払っている俺は
その状況を見逃すことが出来ず。

猫に対して
過剰な可愛がりをし始めた。

猫を触りだすと
初めは猫は目を開け。
「な、なんだ』
的な反応をしたが
その後、嫌がる素振りも見せずに
その場で目を細めていった。

それから、頭を撫でたり
顎を撫でたりと
撫で撫で祭りの開催である。

しかし、祭りは突如閉幕することとなる。
10分ほど撫で回していると
突如、猫は
撫でていた手を抱き枕のように抱え
腕を「ガブうううっ」と
噛みだした。
また、同時に猫キックも同時に展開。

俺は一瞬、何が起きたのかを理解できずに
呆然としてしまった。

5秒ほど経っても
猫は攻撃の手を緩めない。
仕方なく、猫の頭を叩くと
やっと、噛み続けている猫から腕が
解放された。

噛まれた場所は手首内側の血管が浮いているところ
噛まれた傷跡を見ると
猫の牙が突き刺さった跡が
残って、出血し始めていた。

この時、酔っていたながらも
「これはヤバイ。野良猫でバイ菌を持っているかもしれない」
と、とっさに判断した。

のちに、この判断は正しかった。

直ぐに、その場を離れ
近くのコンビニへ入り
消毒液のマキロン的なのを購入。
薬局で買えば安いのに
コンビニでのマキロンは700円くらいした・・
「た、高い」
と思いながらも、この傷は絶対にヤバイと判断して購入した。
直ぐに流血し続ける患部に塗り続けた。

結局、当初の目的通り自宅まで徒歩で
帰ったのだが
猫に噛まれた傷口がズキズキと痛み、そして腫れていた。

寝たら治るだろうと
この時は、安易に考えてました。

[1日目]
翌日、朝目覚めると
腫れは相変わらずで、傷口の痛みも昨日とほぼ変わらず。

[2日目]
この日、目がさめると
肘から手首までの間が
痺れるという感覚に陥り

少しヤバイかな?と、考えたものの
仕事もあるしで
もう少し様子見てみようと判断。

[3日目]
痺れは拡大して
手先から上腕二頭筋あたりが
痺れ出すしまつ。
また、肌の色もその患部を中心に
黄土色に変色していた。

[4日目]
さらに、痺れは拡大して
左腕全体が痺れ出した。

状態としては
痺れて動かないというわけではなく
普段の自分の反応通りに
可動することが困難な状態ですね。

猫菌エリアは拡大して、腕一本の広さを痺れさす偉業を成す。
しかし、この時をピークにこの戦いは終息していく。

[5日目]
ここで免疫力が攻勢に出始め
痺れは3日目の状態に修繕。

[6日目]
痺れは2日目の状態に修繕。

[7日目]
痺れはほぼない状態へ。


[あとがき]
回復に7日間を要した事も
痺れ出してから、すぐに病院に行けば
こんな長い戦いをすることは無かったんだろうなあ、とも考えます。

俺は、まだ免疫力が力を持っていたが
これが年老いた方だと、免疫力が落ちていたら
猫菌に負けてしまう状況もあるのかと思うと
恐ろしい思えます。

体内では
猫菌と自分の免疫力の壮絶な攻防戦が繰り広げられていたのでしょう。

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1-4日目まで猫の菌の方が自分の免疫力より勝さってて
次々にエリア侵略、猫菌の領土を腕全体へと広げていったんでしょうね。
そこから俺の本気だして終息したんでしょう。

これ以来
野良猫は触らないように心がけてます。

皆さんも〜野良猫には気をつけてくださいね♡

また、最後まで読んでくれてありがとうございました。

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カツアゲされた高一の春

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期待と不安が交錯する多感な高校生時代。
これは、俺が高校生になってカツアゲをされた時の話である。

春、新生活がはじまり
俺は高校生になった。
クラスの教室内には見知らぬ人ばかり
初めは不安な気持ちもあったが
俺は持ち前の明るさとガッツで
友達作りにも励んでいた。

自己紹介やレクレーションも終わり
通常の授業が始まりだす頃

休み時間
高校生1年生にしてはやたらガタイの良い
1人の屈強な男が俺に声をかけてくれた。

屈強な男「あ、俺、重田(以下シゲ)っていうんだけど」
シゲ「自己紹介の時、部活何入るか迷ってるって
言ったてたよね?よかったら一緒に陸上部に入らない?」

俺は、小学・中学と水泳をやっていて
成績は県大会どまりの選手だったが
高校でも水泳をやろうかと漠然と思っていたら
高校でプール設備がなくて
水泳部ではない部活を決めかねていた。

自己紹介で迷っていた俺の内容を聞いた
シゲが俺を勧誘してくれた様だった。

勧誘してくれた後も少し俺は決めかねていたが
男らしいシゲの勧誘などもあり、陸上競技をやってみることを決断して、
入部した。

陸上部に入ると
同じクラスの男子と女子 4人が既に入部していて
クラスメイトと部活メンバーとも
日に日に仲良くなっていった。

陸上部には定期的に
陸上競技大会があって
大会に出るにあたって
競技用の靴、スパイクシューズが必要になるようだった。

するとスパイクシューズを持っていなかった俺に
シゲが優しく声をかけてくれた。

シゲ「スパイク持ってないんだ〜
スパイクって色々あるからスパイクピンとかも
選ぶの一緒に見てやるよ〜
じゃあ、今週の土曜日一緒に買い物に行こうか?」

俺は、「ありがとう〜」と言って同行をお願いをした。
買い物に行く話を部活メンバーに話したら
シゲと俺の他に男子3人のメンバー(計男子5人)もついてきてくれる事になった。

土曜日、当日。藤沢駅

この日、部活用品を購入するということで
親から、2万円というお金を
お小遣いと別でもらっていた。

待ち合わせした駅前に
みんな時間通りに集まって
駅から近くのB&Dというスポーツションプへ

シゲは中学から陸上競技をやっていただけあって
色々知っていた。
何も知らない俺は、シゲから色々教わり
目的のスパイクシューズとそれに関連する
製品を購入した。
確か、この時の購入金額が14,300円くらいだったと思う。

他のメンバーも陸上に関連製品を購入していた。
だいたい、1時間くらいの買い物をして
ひと段落して
みんな、目的の品も手に入れて少し浮かれて気味になっていた

時間もまだあるし、カラオケかボーリングでも行っちゃう?
「イイネ〜〜」
的な感じになり。みんなでワイワイ向かいだした。

目的地に向かい歩き出して5分くらいすると
メンバーが前後に少し離れて歩いてしまって

前に2人シゲともう1人
後ろに俺ともう2人が
5メートルくらいの距離が開いて歩いていた。

すると、前方のシゲが知らない
剃り込みの入った男と
なにやら揉めだしていた。

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[写真は的場浩司で大人ですが、実際は高校生の男子]

後方から歩いていた俺は前方に追いつくと
その剃り込みは後方の俺らに向かっても
怒鳴りだしてきた。

剃り込み男「あ!?テメーら仲間か?」
陸上部員「あ、え?あ、はい」

後方の俺達は完全に主導権を取られていた。

剃り込み男「コイツ(シゲ)がガンつけ(睨みつける)てたからよ〜。オメーら全員コッチこいよ」

主導権を取られている高校1年生の男子達は
漫画でよくある
ビルとビルの薄暗い空間に
おずおずと移動してしまった

ふと、シゲを見ると不服そうな目で
相手をまだ少し睨んだりしている。

これは、拳を使う喧嘩にもなるのかもしれない
と、喧嘩経験ゼロの俺が心臓鼓動を早くして
立ちすくみ待っていた。

剃り込み男「テメーらの仲間が舐めた態度を俺様にとってたから
一人1,000円ずつ出せや!!」
陸上部員「え、なんでですか・・(小声)」
剃り込み男「オメーこいつ(シゲ)の仲間だろ??」
剃り込み男「出すのは当然だろ?」

理不尽である。

自分から動けない俺。
また、ふとシゲを見ると
シゲは財布から1千円を出していた・・

うお〜マジか、出すんか〜い〜
と、思いながら
俺も財布を出して中身を見ると
5千円札と1万円の2枚のお札しか財布に入っていない・・
なぜないのだ、千円札よ〜〜OMGである。

周りを見ると、すでに4人とも
千円札を手に出していた。

剃り込みは、端からその千円札をむしり取るように
奪いとっていった。

剃り込み男は俺の順番のところで

剃り込み男「てめーどうしたよ?やっちまうぞ!!」
俺「あの〜、5千円しかなくて、お釣りって戻ってきますか?」
剃り込み男「・・はあ!?戻ってくる訳ねーだろ!!」

俺の5千円が俺の手からむしり奪われた。

剃り込み男「おう。じゃあテメーら行っていいぞ」

そうして、俺たちはその場をおずおずと下を向き立ち去った。

剃り込み男は、この10分くらいの出来事で
9、000円をゲットしていき出番終了。

一方、お金を奪われた我々は茫然自失
遊ぶ気も失せてしまった。
冷静な判断を持っていれば警察に行くというのが
正しい判断だったのだろうが
誰一人その事を言うものは居なかった。

こうして、相手から殴られるという事はなかったものの
親から貰ったお金を巻き上げられて
とても悲しくなった高校一年男子たちがいた。
これが高校一年の春の出来事でした。


[あとがき]
その後、皆大人になり
先日、陸上部のメンツで久しぶりに同窓会を行った。
BBQをしたのだが
その時もこの話を出して、笑い話のネタになった。

「あの時、相手の見た目が気合入っていて
少しビビったけど
1対5で、何でみんなひよったんだろうね〜
喧嘩になれば絶対勝てたよね〜w」
と、いった具合だ

この話になると、俺の「5千円からお釣りは出ますか?」という
コメントが「傑作だったな〜」と言われ
俺は少し苦笑いしてしまうが
今となっては、ネタが増えてよかったと
思っているます♪

以上が、人生で最初で最期?のカツアゲ話でした。

また、最後まで読んでくれてありがとうございました。

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かおりとの出会いと結末

このお話は
長文ですがお付き合いいただければと思います。

[出会い編]
当時、自分が25歳ごろの話である。
その日、仕事を終えた俺は、以前の仕事仲間と
仕事終わりに登戸で飲む約束をしていた。

友人と駅で待ち合わせて
約束の時間通りに会って、いざ居酒屋へ
登戸駅周辺の飲み屋さんを知らないので
友人任せで居酒屋へ向かうと
向かう途中で前に女性2人が歩いていた。
そして、着いた場所は居酒屋が何店舗か入っているビル。
彼女たちも同じビルが目的地だったようで
必然的にエレベーターも一緒になってから
友人が「あ、俺お前知ってるよ」と言い出して
お、新手なナンパか?と思ったら
中学生の同級生らしく、話も盛り上がり。
その女性2人と一緒に飲むことに

そして、そのうちの1人が かおりだ。
かおりは、初めの印象は特に美人とか可愛いとかの印象は
持たなかったけど、後に聞いた話だと
この時は女2人で飲むからスッピンだったらしく
俺の好意センサーは全く反応しなかったのは納得である。

その時の会話は弾み、
次は別日にかおりと1対1で飲むことになる。
俺はひいき目なしにイケメンじゃあない。
かおりは、俺に対して好いてくれて、別日のデートににたどり着いた。

別日
この日に会った時は、本当に驚いた。
「素直にキレイ!」と、俺の心は高鳴った
透明感があるメイクでバッチリ決めて
俺の心は鷲掴みされた。恋に落ちたのである。

彼女は仕事柄、メイクは得意だったみたい
薬局屋さんの美容部員を仕事としていたようで
ばっちりメイクも納得である。
まあ俺は、美容部員とは何をする仕事なのかわからなかった俺が
そこには居た。

この日も会話が弾み
そして、その夜
かおりと結ばれて、交際がスタートした。


[交際編]
交際スタートしてからは
初めは電話でやりとりしたり、お互いの家を行き来したりして
幸せな日々がスタートしていった。

付き合いだして3か月くらいして、俺の借家の更新時期が迫っていた
そんな話をしていると彼女の方から
「同棲しない?」と、打診された。
俺も彼女が好きだったので、二つ返事で「望むところよ」了承し
同棲生活が始まる。


[同棲編]
同棲するにあたって
住居はどうしようかと話してて
その当時、自分自身あまりお金の蓄えもなくて
彼女が自分のアパートに来なよと言ってくれたので、素直に頷いた。
(このアパートは、美容部員の社宅で借りたアパートだったみたいだったが
若い二人は、そんなことお構いなしに同棲を始めた。)

この社宅はワンルーム6畳の部屋で、2人が暮らすには
決して広くはない部屋である。

それでも、広さとか関係なく
俺は同棲自体、人生初で、ドキドキとワクワクを
したのを覚えている。

今は、ここで同棲して「お金貯めて、大きい部屋に引っ越そう」と
作戦を立てていた。

俺は、引っ越しする上で、同じ
白物家電は全て廃棄していった。(冷蔵庫とか電子レンジとか洗濯機など)

それから、同棲生活半年ほど経って、目標の金額に到達して(30万くらいだったかな)
新しい新居に引っ越すことになる。

新しい新居は2LDKで家賃は、13万だった気がする。
駅からは遠かったけど(徒歩20分… 遠すぎやろ今思うと)
日当たり良く窓から見える景色も良くて、二人の愛を育むには
もってこいだと思い、そこに決めた。
この時、俺は かおりとの結婚も考えていた。

そして、新しい新居になってから
3か月ほど経った
ある日

かおりが「相談があるんだけど」と
聞くと「今の仕事を辞めたい」との事。
仕事が嫌になったのか?と聞いたら、そうではなく
「やりたいことがある」
聞くと、「キャバクラ嬢になりたい」というのだ。

何の影響を受けて、その結論を導き出したのかは謎だが
本来、男なら自分の彼女が
そんなことを言い出したら、辞めさせるのが普通なのかもしれないが
その時の俺の考えは

俺「自分の人生だから
自分のやりたいようにやりなよ。」

と、大人な男を演出してしまったのである。

後の、悲劇も知らず


[怒涛編]
そして、
その時勤めていた、美容部員を辞めて
キャバクラ嬢に華麗に転身した。

キャバクラのお店選定は、ネット募集されている
お店を選んで面接。即合格といった具合で
メイクを施した
かおりは、透明感のある顔だちと清楚な感じが
即合格の決め手となったのだろう。

就業しだしてからは
元々、頑張り屋さんの性格も手伝って
働き出して2ヶ月で
お店のNo.2にまで登りつめていった。

また、月日は流れて
就業して半年後
No.1には、なかなか
なれないものの
ずっとNo.2をキープし続けていた。
No.1との差があり
「絶対抜かしたい」と
向上心の塊のような彼女が
上を目指していた。


[詐欺事件勃発・発覚編]
そして、その年のクリスマスイブ12月24日
同棲して、9ヶ月目の頃
俺が生涯忘れられない事件が発覚した。

その年のクリスマスは、平日で
俺は通常通り
会社に向かい仕事に従事していた。

すると、携帯に
かおりからの着信が入った。
時間はお昼前の11時30分ごろ
かおりから平日のお昼頃に着信が入ることは
基本的にない。
彼女の仕事時間は、夜21時から朝4、5時まで働いて
その後に帰宅し、就寝する。
なので、昼にメールは来ることはあっても
電話を掛けてくるとは基本ない。

着信!?

どうしたんだ?と思い
業務中だったが離席して
着信を受話すると
泣きじゃくり、すすり泣く声が
第一声で飛び込んできた。

「騙された〜 ズビビ」

そう言った、彼女
俺「ど、どうしたんだよ?」

普段、頑張り屋さんな彼女がこうなったのは
付き合ってて初めて見せる表情で
俺はとにかく話を聞いた。

そして、話を聞いて要約すると

2週間前に
全身、ブランド物に身を包んだ
見るからにお金持ちそうな男性が
キャバクラに入店して
かおりが席について事が始まった。

男性の女性を楽しませるトーク
かおりと男性は意気投合していった。
その後、2回、3回と指名を受けて
仲も良くなっていったようだ。
そして、セックスもする関係になっていたようだ。

余談だが
その頃、浮気の事を何も気づかなかった俺も
後から思い出せば、気がつくヒントはあったのだ。
それは、彼女とセックスをしてて
その最中
「やっぱり、カズアのがいい」
その最中の俺は、必死に腰を動かし
快楽を貪っていて正常な判断を出来てなく
その後、冷静な思考状態に戻ると
「誰と比べてるんだ?」と、
思いを馳せていた。
結局、彼女にその事を伝えられなかったが


話を戻そう。
男性はかおりの信頼を得るべく
男性の実家も車で訪れたようだった。
男性の両親もと会って、男性は信頼を得たようだった。
そして、男性は詐欺話を持ちかけた。

先物取引クラウドファンディングとかで)で
必ず儲かる話がある
男性に250万円を預けてくれれば
5,000万円にしてあげるよ」
「もし、失敗しても250万円は男性が立て替えるから
俺を信じて」

「俺を信じて」というセリフを言う奴ほど
信じられないものだと、俺は思った。
(俺は人生で一度もそのセリフを言ったことはない)

彼女の貯金は
キャバクラを始めて貯めてた
現金で200万円あったが、あと少し届かない
足りないお金は、50万円のローンを消費者金融で組み
かおりも人生の賭けに出たようだ。

実際のかおりが預かった証書を見させてもらったが
A4サイズの綺麗目素材の用紙に
「250万円受領しました
5000万の配当金を出します。」
日付と名前と母音が捺印されていた。
ぱっと見、「内容がスッカスカな契約書だな。」
っと、思ったのを覚えている。

俺も社会人として一般常識的に
投資した額の20倍にものなる。
取引など聞いたことがない。
その男性の言葉を信じて
騙されているという事に
おくびにも気づかなかったかおりは
この証書を受け取り
250万円を男性に渡したそうだ。

案の定、お金を渡した翌日
男性は、お店に来る約束をしていた男性は
お店に来ることはなかった。携帯に連絡も付かない。

泣いて俺に電話を掛けたのが
お昼の電話の経緯だったようだ。

会社にいる俺:電話を聞いて
会社の上司に早退したい旨を伝えて
会社を早退てからも、彼女の精神がワーワーとなっているので
移動中も上記の事情を伺ったりして電話をしていた。

「今、俺帰ってるからさあ。とりあえず待ってて・・
あ、電車が来たから一旦電話切るよ?」と俺が言った後、
上記ではサクッと記述したが
その男性と体の関係を持ったかを
そのタイミングで聞いてしまった。

俺「もしかして、その男性と肉体関係ってあったの?」
か「うん。あった」
俺「・・・・あ、え。電車キタワ。ノルワ。じゃ、切るわ」

動転してた かおりは正直に答えてくれた。

俺は、それを聞いた時
人生で初めて、頭の中が真っ白になるって事を経験をした
(真っ白になるといいよりも、ショートして煙を出している方に
近かったかもな。そんな感じの思考停止)
知らない男性とまぐわっているイメージ
彼女が現在泣いているイメージ
彼女のお金をむしり取られたイメージ
負・悪にも似たような回想が電車乗っている時、
俺の頭をグルグル駆け巡っていた。

そんなこんなで、家に帰ると
まだ、泣きじゃくり顔を腫らした
かおりが部屋にはいた。

俺はこの時、かおりに対して今後の判断や決断を
この時はしていなかった。

そして、話を色々伺い
改めて、かおりと男性の経緯を聞いた。

話を一通りした後、かおりは堰を切ったように
「お願い、私と別れないで」
懇願してきた。

自分がしたことを鑑みての懇願だったのだろう。

この時のかおりは正直、弱っていた。
それは、明々白々な事実。
弱っている、かおりを見て

俺はまた、寛容な男を演出してしまったのだ
「わかった。俺はかおりと別れないよ」
と、そう言って
かおりは安堵したのと、少しの笑みを見せたのだった。


[警察編]
お昼13時頃に帰宅してから
4時間くらいが経って17時頃
時間の経過で、冷静な判断が出来るようになり
「これは、詐欺事件だと」認識しはじめ。

まだ、心は動転しているものの
とりあえず。110番をしてみようという事に
110番に事の経緯を話すと

110番だと対応できませんので
詐欺の関係ですと
知能犯係の刑事課の連絡先を教えますので
そちらにお掛け下さい。との事。

知能犯係の刑事課に電話を掛け
改めて、事の経緯を説明。

すると、思ってもなかった返答が
刑事から返ってきた。

刑事「なるほど。そうなんですね〜事情はわかりました。
ちなみに、彼女さんはその男性と肉体関係はありましたか?」
俺「・・はい。あったそうです」
刑事「あーそうなんですね〜。そうなると今件を詐欺で立証する事は
ほぼ出来ませんね」
俺「は?なんですか!?」
刑事「いや〜。ビジネスの契約でイロ(肉体関係)が、
関与していると、それはビジネスではないんですね〜
痴情のもつれに扱われてしまうんですよ〜。それで、金銭を譲渡した
だけに過ぎないのですよ」
俺「どうにか、検挙する方法などないですか?」
刑事「どちからというと、民事に近い案件になるので
警察は民事不介入ですので、これで警察が動いて解決をするのは難しいですね・・
お気持ちはお察ししますが・・」
俺「・・そうですか。俺も声を荒げてすみません。ありがとうございました」

と、こんなやり取りをして
知能犯対応の刑事さんとは話を終えた。

結論的
きっと、詐欺男性的は
いろいろ準備して
少し頭の弱いキャバクラ嬢を騙して
お金を綿密に絡め取るべくして
行動してたんだろう。と

刑事の話をかおりに話して、
彼女の笑顔を見ることは叶わなかった。


[希望編〜交錯編]
ただ、少しの希望として
この詐欺男性と以前に約束してた話だと
この日の夜(クリスマスイブ)にも
お店に来る約束を事前にしていたようで

かおり「もしかしたら以前約束したから、今夜お店に来るかもしれない」

俺は、もう騙し終わっている
キャバ嬢のところに戻ってくる訳は
ないだろうと思いながら

俺「そうか、じゃあ俺今夜は寝ないで待ってるから
詐欺男性が来たら俺を呼べよ。タクシーで向かうから
その間、男をつなぎとめておいてくれよ」
そんな、無意味な作戦とわかっていながら作戦を立てていた。

彼女の心身は疲れていたが
キャバクラは当日欠勤などの罰則金があるので
この日、かおりは寝ずに出社した。

かおりが出社する前に
ポジティブな会話をしようと俺は勤めて話していた。
会話の中で俺は、「この件お店に相談したら?」と打診した。

かおりは、
「絶対に相談しない。こんなのバレたら仕事しにくくなるし
この件はもう無かったものとして、また、ゼロから頑張るから」
「だから、また二人もゼロから頑張ろう。
カズアもこの事は、お店にも報告なんて決してしないでね!」

強い口調で言われた俺は頷いて、彼女を送り出した。
この時、いつも通りの出社時間 夜19時頃である。

かおりのメンタルは、いつもの前向きなものになっていた。

まあ、俺は来ないだろうなあ思っていながら
来るかもしれない詐欺男性が来るのを
自宅で俺は待っていた。

待っている時間は、自分の考えを巡らせていた。

かおりが騙された時の顔とか
詐欺男性がお金を騙し取り、ほくそ笑む顔。
詐欺男性とかおりがまぐわっていただろう映像が
俺の脳裏を駆け巡っていた。

色々な思いに馳せてると、
だんだん詐欺男性に頭にきて
ひいては、かおりを管理しているキャバクラ支配人にも
頭にきて、自分でも行動を制することが出来なくなっていた。

時間にして夜中の2時頃
かおりが出社しているキャバクラに電話をする。

プルルルル
ボーイ「ガチャ、お電話ありがとうございます。クラブ○○○です〜」
俺「ちょっとさあ〜、お宅のお店で詐欺事件があったからさ〜
支配人出してくれる?(やから調な言い方・・情けない)」
ボーイ「どういった内容でしょう?」
俺「テメーに話しても意味ねーから早くしろよ。クズがあ〜」

ボーイさんも俺の怒気に察してくれたのか、しばらくすると
支配人に電話が変わり。

支配人「お電話かわりました。支配人です」
俺「お前の店で、こうこうこうゆうことがあったんだけど!
お前はどうするんだよ?どう考えてるんだよ?」
支配人「あ、そうだったんですね〜。そんなことがあったんですね〜
少し当人からは伺ってましたが、金額のことなど詳しい事情は
初めて伺いました。もちろん、彼女をバックアップしていきます。」
俺「そしたら、もし詐欺男性が来たら支配人も一緒に捉えるのに協力してくれな。俺もスグでばるからよ〜」
支配人「かしこまりました。」
ガチャッ

電話を終えても俺の怒りは収まらなかった。

結局、その日詐欺男性は閉店までに来店することはなかった。
明け方の5時を回ったところで
部屋の扉が開いた。
かおりが帰宅したのである。

部屋の明かりがついていたので
かおり「ただいま〜」と言って帰宅した。

結局来なかったね〜
しょうがないね〜

と、なるべくポジティブな言葉を選んで会話をし始めた。

この時の2人のスローガンは、今後
「2人で、ゼロから頑張ろう」という。
スローガンを掲げていたに違いない。
少なくても、俺はそう思っていた。
頭の隅で、彼女が浮気した事実も引っかかっていたが
その点は、今は思わないように蓋をしていた。

雑談し出して、1時間くらいしてから
2人とも緊張の糸がほぐれ
いつもの感じで会話をしだした時
俺が言った一言が、かおりとの終焉を迎える一言になる。

俺「実はさあ〜、言うなって言われてたけど
かおりを待ってて、色々考えてたらさあ〜
頭にきちゃって、お店に電話しちゃったんだよね」

かおり「!!!!」

かおり「だからか〜、支配人が私が言ってない情報まで知ってて
おかしいと思ったんだよ。
はあ?
何でいった?
言わないでって、わたし言ってたよね?」

かおり「ふざけないでよ。もういい。知らない別れる」

水を得た魚のように
いつもの元気の口調に戻り、怒りのままに俺を捲し立てた。

俺は、彼女のそれに従うことにした。

不思議なもので
およそ12時間前に
「お願い別れないで」と
懇願されていたのに
12時間後にフラれるとは
考えてもいなかった結末でした。

こうして、俺の2年近く掛けた
1つの恋は、恋人たちがざわめく
クリスマス当日に終わったのである。


[終焉編]
同棲生活を終わる上で
今住んんでいる家について
どうしようかと話していると

かおり「あたし、出て行くよ」

自責の念も、あるようで
そう言いだした。

かおり「で、家具はあたしのものだから全部持っていくから」

俺「!!」

この時まで俺は、この件でかおりに
一度も怒らなかったが
この時は、初めてかおりに
「ふざけるな」と
言い放った。

事実、引っ越すときに
俺の家電は廃棄したから
所有者的には、かおりのものだが
何が悲しくて買い直さなきゃならないんだと思って

俺「かおりが原因でこうなったんだから、家具は持っていくなよ」
かおり「わかった」

普段怒らない、俺が起こったのが
効いたみたいで、すんなり了承してくれた。
とは言え、「女性は逞しいものだなあ」とも思った。

それから2週間して
かおりは俺の知らない土地に住みだした。


[あとがき]
当時、彼女の親族などにも挨拶をしたりして
結婚するんだろうな〜と、思っていたりもしてて

前向きに考えれば
浮気するような女性だったから、結婚する前に気づいて
良かったと思う見解などもありました。
女々しくて
自分が取った行動が悪かったと過去を思って
「もしも、あの時」言動を変えていたらと
少し考えてしまいまう時もありました。

その後のかおりですが、別れて出てってから
数ヶ月経ってから、2度ほど連絡を受けました。

最後の電話では、パチンコに最近ハマってて
海物語で10万円がでたとか話してました。
その時、俺に新しい彼女ができた旨を伝えると
その後、連絡が来ることはありませんでした。

なんか、ウシジマくん的な終わり方みたいで
嫌なんですが
これが、かおりとの最期の交信でした。

この件で
俺は怒っているわけではないし
俺に至らない点があったから、彼女が浮気してしまったとも
考えています。
俺は、彼女の不幸せを願っているわけではない。
今でも俺が願うのは、彼女には幸せの人生を歩んでいて欲しい。
それだけです。
たとえ、俺とはもう一生相まみえない人生だとしても。

俺もかおりもあの時を全力で駆け抜けていたんだから

その後の俺は
その後、何人かの女性とお付き合いさせていただいたのですが
結婚まで行けない。踏み出せない自分がいます。(トラウマってことで)
早く幸せを掴みたいものです。

長文失礼しました。
また、最後まで読んでくれてありがとうございました。

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