カズアの備忘録

自分専用の備忘録ですので拙い点もございますが、ご容赦くだされ

カツアゲされた高一の春

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期待と不安が交錯する多感な高校生時代。
これは、俺が高校生になってカツアゲをされた時の話である。

春、新生活がはじまり
俺は高校生になった。
クラスの教室内には見知らぬ人ばかり
初めは不安な気持ちもあったが
俺は持ち前の明るさとガッツで
友達作りにも励んでいた。

自己紹介やレクレーションも終わり
通常の授業が始まりだす頃

休み時間
高校生1年生にしてはやたらガタイの良い
1人の屈強な男が俺に声をかけてくれた。

屈強な男「あ、俺、重田(以下シゲ)っていうんだけど」
シゲ「自己紹介の時、部活何入るか迷ってるって
言ったてたよね?よかったら一緒に陸上部に入らない?」

俺は、小学・中学と水泳をやっていて
成績は県大会どまりの選手だったが
高校でも水泳をやろうかと漠然と思っていたら
高校でプール設備がなくて
水泳部ではない部活を決めかねていた。

自己紹介で迷っていた俺の内容を聞いた
シゲが俺を勧誘してくれた様だった。

勧誘してくれた後も少し俺は決めかねていたが
男らしいシゲの勧誘などもあり、陸上競技をやってみることを決断して、
入部した。

陸上部に入ると
同じクラスの男子と女子 4人が既に入部していて
クラスメイトと部活メンバーとも
日に日に仲良くなっていった。

陸上部には定期的に
陸上競技大会があって
大会に出るにあたって
競技用の靴、スパイクシューズが必要になるようだった。

するとスパイクシューズを持っていなかった俺に
シゲが優しく声をかけてくれた。

シゲ「スパイク持ってないんだ〜
スパイクって色々あるからスパイクピンとかも
選ぶの一緒に見てやるよ〜
じゃあ、今週の土曜日一緒に買い物に行こうか?」

俺は、「ありがとう〜」と言って同行をお願いをした。
買い物に行く話を部活メンバーに話したら
シゲと俺の他に男子3人のメンバー(計男子5人)もついてきてくれる事になった。

土曜日、当日。藤沢駅

この日、部活用品を購入するということで
親から、2万円というお金を
お小遣いと別でもらっていた。

待ち合わせした駅前に
みんな時間通りに集まって
駅から近くのB&Dというスポーツションプへ

シゲは中学から陸上競技をやっていただけあって
色々知っていた。
何も知らない俺は、シゲから色々教わり
目的のスパイクシューズとそれに関連する
製品を購入した。
確か、この時の購入金額が14,300円くらいだったと思う。

他のメンバーも陸上に関連製品を購入していた。
だいたい、1時間くらいの買い物をして
ひと段落して
みんな、目的の品も手に入れて少し浮かれて気味になっていた

時間もまだあるし、カラオケかボーリングでも行っちゃう?
「イイネ〜〜」
的な感じになり。みんなでワイワイ向かいだした。

目的地に向かい歩き出して5分くらいすると
メンバーが前後に少し離れて歩いてしまって

前に2人シゲともう1人
後ろに俺ともう2人が
5メートルくらいの距離が開いて歩いていた。

すると、前方のシゲが知らない
剃り込みの入った男と
なにやら揉めだしていた。

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[写真は的場浩司で大人ですが、実際は高校生の男子]

後方から歩いていた俺は前方に追いつくと
その剃り込みは後方の俺らに向かっても
怒鳴りだしてきた。

剃り込み男「あ!?テメーら仲間か?」
陸上部員「あ、え?あ、はい」

後方の俺達は完全に主導権を取られていた。

剃り込み男「コイツ(シゲ)がガンつけ(睨みつける)てたからよ〜。オメーら全員コッチこいよ」

主導権を取られている高校1年生の男子達は
漫画でよくある
ビルとビルの薄暗い空間に
おずおずと移動してしまった

ふと、シゲを見ると不服そうな目で
相手をまだ少し睨んだりしている。

これは、拳を使う喧嘩にもなるのかもしれない
と、喧嘩経験ゼロの俺が心臓鼓動を早くして
立ちすくみ待っていた。

剃り込み男「テメーらの仲間が舐めた態度を俺様にとってたから
一人1,000円ずつ出せや!!」
陸上部員「え、なんでですか・・(小声)」
剃り込み男「オメーこいつ(シゲ)の仲間だろ??」
剃り込み男「出すのは当然だろ?」

理不尽である。

自分から動けない俺。
また、ふとシゲを見ると
シゲは財布から1千円を出していた・・

うお〜マジか、出すんか〜い〜
と、思いながら
俺も財布を出して中身を見ると
5千円札と1万円の2枚のお札しか財布に入っていない・・
なぜないのだ、千円札よ〜〜OMGである。

周りを見ると、すでに4人とも
千円札を手に出していた。

剃り込みは、端からその千円札をむしり取るように
奪いとっていった。

剃り込み男は俺の順番のところで

剃り込み男「てめーどうしたよ?やっちまうぞ!!」
俺「あの〜、5千円しかなくて、お釣りって戻ってきますか?」
剃り込み男「・・はあ!?戻ってくる訳ねーだろ!!」

俺の5千円が俺の手からむしり奪われた。

剃り込み男「おう。じゃあテメーら行っていいぞ」

そうして、俺たちはその場をおずおずと下を向き立ち去った。

剃り込み男は、この10分くらいの出来事で
9、000円をゲットしていき出番終了。

一方、お金を奪われた我々は茫然自失
遊ぶ気も失せてしまった。
冷静な判断を持っていれば警察に行くというのが
正しい判断だったのだろうが
誰一人その事を言うものは居なかった。

こうして、相手から殴られるという事はなかったものの
親から貰ったお金を巻き上げられて
とても悲しくなった高校一年男子たちがいた。
これが高校一年の春の出来事でした。


[あとがき]
その後、皆大人になり
先日、陸上部のメンツで久しぶりに同窓会を行った。
BBQをしたのだが
その時もこの話を出して、笑い話のネタになった。

「あの時、相手の見た目が気合入っていて
少しビビったけど
1対5で、何でみんなひよったんだろうね〜
喧嘩になれば絶対勝てたよね〜w」
と、いった具合だ

この話になると、俺の「5千円からお釣りは出ますか?」という
コメントが「傑作だったな〜」と言われ
俺は少し苦笑いしてしまうが
今となっては、ネタが増えてよかったと
思っているます♪

以上が、人生で最初で最期?のカツアゲ話でした。

また、最後まで読んでくれてありがとうございました。

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